標高差:1,633m(高瀬ダムから)
累積標高差:3,472m(高瀬ダムから)

2015年09月24日(当時66歳)


日本三百名山に戻る

長野県大町市平
登り:3時間31分(烏帽子小屋から野口五郎岳まで)
下り:7時間24分
(野口五郎岳から竹村新道にて高瀬ダムまで)
コースタイム:11時間02分
(内、遊歩道〜林道歩き2時間21分含む)
ウィキペディアから
  山頂付近は大石が堆積していて、灰色で茫洋とした山容が特徴的な山である。 名前の「野口」は、
この山が属する長野県大町市の集落「野口」に由来し、「五郎」とは大きな石が転がっている場所を
表す「ゴーロ」の当て字である。 歌手の野口五郎は岐阜県美濃市出身だが、芸名はこの山に由来する。
日本三百名山』 目的は ”赤牛岳”登頂であったが、降雨により ”野口五郎岳”で中断する。
野口五朗岳
  通過路にあるただのピークとの思いだったが、今回の天候悪化で目的山になってしまった。 穏やかな何の特長も無い山であり三百名山が妥当だと思う。 山としては平凡過ぎた感があるが、周辺の北アへの展望は申し分なかった。 季節的にお花は見られなかったが、紅葉が綺麗だった。
竹村新道
  下山道をどこにするか迷ったが、登り返しの無いことを前程に遠回りの
竹村新道を選んだ。 希望は叶わず3回の登り返しがあり、遊歩道〜林道歩きにも予想以上、標準時間通りの2時間20分も掛かってしまった。
経験しておきたいの気持ちで選んだ道なので文句は言いたくない。
今日の温泉
  汗と雨で濡れた体で下山したので、早く汗を流し、着替えたかった。もう入浴料は高くても良かった。 一番近い葛温泉に飛び込むが本日入浴不可となっており、2件目の高級ホテル風の ”仙人閣”に飛び込む。
入力料は700円と高かったが、必要以上に豪華過ぎるお風呂で、しかも貸切状態であった。 着替えをして気持ち良く帰路に着く。
247〕野口五朗岳 (2,924m)
のぐちごろうだけ
雨天中止
雨天中止
09/23 09/24 09/25 09/26
烏帽子岳 野口五朗岳 水晶岳 赤牛岳
2015年の長野の山遠征
Road Map :長野道を安曇野ICで下りて、R147を北上して北大町から県道326に入り七倉山荘駐車場に至る。
Route Map:前泊した烏帽子小屋から野口五朗小屋を経由して野口五朗岳登頂後、竹村新道で下山する。
烏帽子小屋の朝食は5時からと遅い。 小屋の直ぐ近くに
展望台があるので日の出を見に多くの人が集まって来た。
誰かが ”八ヶ岳”と言っていたが、
八ヶ岳と思えば八ヶ岳に見えて来る。
お陽さんは昇っているのだが雲に隠れて朝焼けになってしまった。 今朝のショッキングなニュースは
今日から天気が崩れるとのこと。 自宅を出発する時には9/26(土)に天気が崩れるとの予報だったので
2日も早く崩れる天気に変わってしまった様だ。 雨の中を歩きたくないので予定を変更して今日に
下山してしまうことを考える。
結構寂しかった朝食を食べて5時28分に烏帽子小屋を出発する。
気温は6℃、山歩きには丁度良い寒さだ。
小屋の前から朝焼けの ”赤牛岳”を見る。
山名通りに赤く輝いているが天気次第では辿り着けないも知れない。
烏帽子小屋の天場は小屋から少し離れており、テント泊は800円と高い。
天場は少し下った所に広く点在していた。
背後にはこれから登る ”三ッ岳”への尾根道が見えていた。
        更に下った所に ”ヒョウタン池”があり、
ここも天場になっていた。 この辺りの紅葉が見事だった。
尾根筋を緩やかに登って行くが、先にはピークが沢山見えていた。
標高差1,200m下の ”高瀬ダム湖”を見る。
どこまでも続く稜線、これが ”裏銀座コース”の醍醐味か。
昨日と打って変わっての曇り空。 ガスは掛かっていないので
展望は充分あるが冴えない風景になってしまった。
振り返ると昨日登った ”烏帽子岳”の奥に”立山連峰”が見えた。
”剱岳”は立山の奥に頭だけ出している。
赤いパッチワークは ”ウラシマツツジ”の紅葉らしい。
登り途中から ”槍ヶ岳”が見えて来た。
この先、ずーっと槍ヶ岳、穂高と付き合うことになる。
北アの山々を見ながら ”三ッ岳”に登って行く。
時折、霧雨が降って来た。 やばい!
別の稜線に入る所に初めて道標が立っていた。
東方向に大天井岳〜燕岳の稜線から ”富士山”が顔を覗かせて来た。
  ここから見る ”富士山”は遠過ぎるが、見えただけで感激。
”三ツ岳”にはトラバース路が設けられており山頂には登らずに済みそうだ。
どこからも展望は良いので登らずに済むピークには出来るだけ登りたくない。(体力温存の為)
”三ツ岳”への登りは避けられたが、
この先にも多くのピークが待っていた。
”三ツ岳”(2,845m)をトラバース路で抜けて行く。
現時点ではこれが ”野口五朗岳”とは判っていなかった。
それより ”野口五朗小屋”の姿が見えないのが気になっている。
少し下って緩やかに登って行く。 山頂は近くに見えるが中々近付かない。
天気が悪くてもアルプス感たっぷりの景観を見せてくれた。
今回の目的山が手の届く所にあるのだが・・・
さて、どうしよう。
”水晶岳”が双耳峰なのを初めて知る。
小さなピークが多く複雑な稜線は進む毎に形状を変えて行く。
大きな岩がむき出しになっており、歩き難い尾根筋道。
初めて同方向に歩くハイカーと会えた。 結構なおじいさんで烏帽子
小屋を7時に出発したと言う。 俺より1時間半も遅く出発して追い
付いているのだからかなりのハイペースのおじいさんだ。
しかも今日は水晶小屋まで行くと言っていた。
岩に白ペンキで ”400m”と書かれていたが、しばらく何の
ことか判らなかったが小屋までの距離と気付く。
ケルンが積まれたピークに着くが、何の説明も無かった。
400m位は歩いたのだが ”野口五朗小屋”の姿がどこにも見えない。
    まさか、通り過ぎたのか? そんな訳はないと更に進む。
少し下るとやっと ”野口五朗小屋”の姿が見えた。
ここからは ”野口五朗岳”の山頂標識も見えていた。
3時間09分にて ”野口五朗小屋”に着く。 営業は明日(9/25)までらしく、忙しく小屋終い準備をしていた。 ここまで歩きながら決めたことであるが、明日は更に天気が悪くなりそうなので ”赤牛岳”へは断念することにした。 俺の携帯電話では通じないので小屋の親父に携帯電話を借りて ”水晶小屋”にキャンセルを連絡する。 借り賃として50円を支払った。 ここまで来ながらもし、明日天気が回復したら相当なバカを見ることになる。 何回も自問自答するが、結局は今日の下山を選ぶ。
今日の下山を決めたが、目の前の ”野口五朗岳”だけは登っておく。
山頂を見ると一人のハイカーが食事をしていた。 話してみると
”槍ヶ岳”の近くまで沢登りをして来たと言う。 ロープまで
持っていたが、一人では危険過ぎる沢登りをよくやるよ!
”烏帽子小屋”を出発して3時間31分にて ”野口五郎岳”(2,924m)に着く。
次の悩み所はどちらに下山するかである。 引返してブナ立尾根を下る方が絶対に距離が
短く、下り一方なので楽が出来る。 しかし、不人気の晴嵐荘からの高瀬川沿いの道も
経験してみたい。 赤牛岳をキャンセルしたのだから少しは苦労しようと思い、
竹村新道からの下山を選ぶ。 登り返しの少ないことを祈る。
最後に登って来た稜線を振り返り見る。
”野口五朗岳”を下り終えて、振り返り見る。
水晶小屋からの下山時にこの登り返しは辛そうであるが、
トラバース路が見えていた。
”野口五朗岳”への登りは穏やかな道であったが、
通り抜けの下りは急下りとなる。
今日の下山を決めたのだが後ろ髪を引かれている。
”赤牛岳”はどこから登っても日数が掛かる山であり、後一日の距離まで近付いているのが勿体無い。
しかし、雨の日に登りたくない気持ちも強い。 信条は ”晴れてこそ山歩き”である。
稜線の右手下に紅葉した ”ウラシマツツジ”に
囲まれた ”五朗池”が見えた。
肉眼では ”水晶小屋”が見える地点まで来ている。
あそこまでなら体力的に問題ないだろうし、
横浜からの3人組みに再会出来るのだが・・・
4時間12分にて ”野口五郎岳”から34分で ”竹村新道分岐”に
着く。 当初の計画に戻すには最後のチャンスであるが、又、雨が
降って来たので尻尾を巻いて ”竹村新道”で下山すること決めた。
”烏帽子小屋”のスタッフに抜かれた。 片付けを済ませてから登って
来たのであろうが、何て足の早い若者なのか。 ごはんのお代わりで
量に付いて話ししたので、彼は俺の顔を覚えていた。
北側から見る ”槍ヶ岳”は中々激しい景観だ。
中央が ”北鎌尾根”だろうか?
雨は降っているがガスは下りていないので
”鷲羽岳”もはっきり見えた。
”竹村新道”は穏やかな下り道で始まり、
この先も楽勝と思えたが・・・
”竹村新道”は穏やかな道から始まったが、
崩壊帯のヤセ尾根に入って行く。
崩壊中の崖には階段梯子が整備されていた。
ヤセ尾根から崩壊の斜面を見る。
”竹村新道”に登り返しが無いことを祈っていたが、早速、小さな登り返しが出て来た。 この登り返しは大したことはなかったが・・・
登り返したピークから下って来た ”竹村新道”、”野口五朗岳”を見る。
ハゲ落ちた崩壊帯も良く見えていた。
次に大きな登り返しのピーク ”南真砂岳”(2,713m)が見えて来た。
残念ながら登山道はピークまで伸びていた。
道標には ”南真砂岳山頂”と書かれているが、ここは山頂ではない。 後のハイマツ帯を抜けた所に山頂があった。
”ながいですよ。気をつけて!” の文が気に掛かる。
ハイマツを掻き分けて寄り道すると、下山1時間37分にて
展望バツグンの ”南真砂岳”(2,713m)に出る。
ここまで歩いてたった210mしか下れていない。 先が思いやられる。
分岐に戻り、下山を続ける。
次のピークが見えて来た。 尾根筋の伸び具合からこの
ピークには登らずにトラバースしてくれる気がした。
お願いだから是非トラバースさせて!
下り途中から樹林帯に入り、希望は叶えられずどんどんピークに
登って行く。 登り返し途中から雨が強くなってくるが、
邪魔臭いのでカッパを着ずに歩く。
下山3時間04分にて ”湯俣岳”(2,379m)に着くが展望の
まったく無い樹林帯の中であり、ピーク感もまったく無い山だ。
ここまでで545m下ったことになるがまだ半分だ。
こんな山はトラバースして欲しかったなー。
”湯俣岳”からは下り一方の道となり、この道が非常に歩き易く、
小走り気味に下れた。 途中で雨が強くなって来たのでカッパの上着
だけ着る。 同じ景観が続き、雨なので写真撮影は控え下山に専念する。
”展望台”と表示された地点に着くが、
ガスが出て来て何も見えなかった。
”高瀬川”の水が綺麗だ。
”展望台”から少し下の崩壊帯から高瀬川の渓谷が見えて来た。
吊橋も見えているので渓谷を散策したいが時間に余裕が無いだろう。
下山5時間03分にて、都合8時間41分にて ”晴嵐荘”
(せいらんそう)に着く。 下山としてはここで終り、
後は遊歩道〜林道を戻るだけであるが、高瀬ダムでの
タクシーのピックアップが何時までなのかが気に掛かる。
”晴嵐荘”から吊橋を渡る。 橋を渡り上流側へ15分程歩けば
”噴湯丘”が見られるのだが、タクシーの最終便時間が判らない
ので見学は割愛して先を急ぐことにした。 もしタクシーに乗れな
ければ更に6kmを歩く羽目になってしまう。
高瀬川の右岸に整備された遊歩道が伸びていた。 フラットな道なので
早足で時間を稼ごうとしたが、疲れた足では時間稼ぎにならなかった。
途中に小さい登り下りはあるが全体としはまったくフラットな道が続く。
”無名小屋”と言う名の避難小屋があった位で10kmに渡る長い
遊歩道〜林道には何もない退屈な道が続く。
広い駐車場に出た。 ここが林道の終点となる。 停まっている車は
”晴嵐荘”の車だった。 ドライバーが乗っていたが ”乗って行くか”とは言ってくれなかった。 ここから長い長い林道歩きが始まる。
3ヶ所のトンネル通過があったが、最後のトンネルは出口が見えて
いたのだが、べら棒に長かった。 10kmに渡る長い遊歩道〜林道を
2時間20分掛けて歩き通し、11時間で高瀬ダム堰堤に戻る。
タクシーが通り掛かったので手を振ると直ぐにやって来た。 乗り合いでないのが残念であるが2,100円で七倉の駐車場まで乗せて貰う。
運ちゃんの話しではシルバーウィークで相当稼いだらしい。
   ゲートのある名倉山荘前の駐車場でタクシーを降りる。
昨日の出発時には満車状態だった駐車場はガラガラになっていた。
日陰になる様に樹木の下に車を突っ込んだが、この雨では無駄だった。 隣りの
軽四はここに車をデポしてタクシーで針ノ木岳の登山口に行ったのだが、明日までは帰って来れないだろう。 このスバルの軽四の中を見せて
貰ったが、リヤシートを倒すと大人が充分寝られるスペースがあった。
もう入浴料はどうでも良くなってしまい、
葛温泉 ”仙人閣”に飛び込み2日分の汗を流す。
1日目:高瀬ダムから日本三大急登のブナ立尾根を登り、烏帽子小屋を経由して烏帽子岳に登る。 烏帽子小屋に宿泊。
2日目:烏帽子小屋から ”野口五郎岳”に登頂。 降雨により ”赤牛岳”を断念し、高瀬ダム湖側に下山する。
2024年6月11日改定
今日の温泉